葬儀の返礼品
葬儀ではさまざまな返礼品が用いられていますが、これを一般に粗供養又は供養品と呼んでいます。供養品とは葬儀において手伝ってくれた人や会葬者に振る舞う品物のことを言います。
通夜や葬儀のときに会葬者に食事や酒を振る舞ったり、お菓子を出したりするのは、死者の滅罪を願って行われる布施の一つで、死者の供養につながるという考えから生まれたものです。
昔、葬儀の列が出発する際にて籠に菓子や小銭を入れ、見送る人々に撒いたのもこのためです。
現在、粗供養と呼ばれる、葬儀・告別式の会葬者への返礼品は、本来は香典の有無に関係なく、葬儀に集まった人に菓子などを振る舞ったことから来ています。
これが今では、死者の供養のためという仏教葬儀独特の意味から転じて、会葬してくれた人々へのお礼の品という意味合いを強めています。
さらに、遺品の形見分けになぞらえて、心分け という意味づけを返礼品に与えたらどうかとの提案も出ています。
また、粗末な供養しか出来ませんが という想いから生まれたと思われる 粗供養 という通称名自体に、粗末な供養なんかあるか という批判もあるようです。