葬儀の喪主の決定
喪主と施主とは一般的には葬儀を主宰する人をいう意味で同じように用いられますが、厳密には異なります。
施主は、布施をする人ということから転じたと云われ、葬儀の金銭面の負担もして運営の責任を負う人です。
一方喪主は、その葬儀を取り仕切る責任者ということになります。
名目的な責任者が喪主で、実質的な責任者は施主と言ってもいいでしょう。
通常の個人葬の場合には喪主と施主がイコールになることが多いようですが、社葬の場合には喪主は遺族で施主が企業になります。
喪主を誰にするかはしばしば問題になります。
おおまか家の祭祀を主宰する人は戸主あるいは跡継ぎの男子でしたが、民法の改正により、家の祭祀権を承継する者と遺族の相続とは分離され、本人が祭祀権の承継者を指定すれば、誰でもよいことになりました。
通常は、世帯主以外の人が死亡したときには世帯主、世帯主が死亡したときはその配偶者、または子供とするのが一般的です。